AI TOOLS COMPARISON

主要AIツール比較表(2026年9月版)

米国(ChatGPT・Claude・Gemini・Copilot・Perplexity・Grok)、中国(DeepSeek・Kimi・Qwen)、欧州(Vibe/旧 Le Chat)、日本(国産LLM勢)の主要AIツールを、メリット/デメリット/料金/できること/今後の展望で横断比較。現在経費で有料利用している ChatGPT・Claude・Gemini が従量課金化するなど料金改定があった場合に、他ツールへ乗り換え可能かを把握しておくための資料です。デザイン局で使用中の画像・動画・音楽生成AI(Kling・Vidu・DomoAI・SUNO・Artlist・Adobe Firefly)の比較も収録しています。

作成日:2026年7月17日 | 最終更新:2026年9月11日 | 料金は個人向けプラン中心。為替・改定により変動します。

今回の更新(2026年9月11日)

前回版(9月4日)からの差分ページ内の NEW =今回追加 / 更新 =今回内容を更新した箇所

早見表

まず全体像をつかむための1枚。詳細は下のツール別カードへ。

ツール ひとことで 無料版 個人有料(月額) 企業向け(月額/人) いちばんの強み 弱み
🇺🇸 米国
ChatGPT利用中更新OpenAI(米) なんでもできる万能型の定番 あり(回数制限) Go 約1,400円/Plus 3,000円/Pro 16,800円・30,000円 Business 標準席 $20(年払い)〜$25/Premium席 $100(年払い)〜$125(8/10新設・標準の5倍)/Enterprise 個別 ※席は定額だがエージェントはクレジット従量 利用者最多・機能の幅(画像・音声・エージェント)。新世代の GPT-6 Astra が9/3から Plus・Pro・Business・Enterprise へ順次提供され、追加費用なしでプランの利用枠内で使える。9/8には新しい画像モデル Images 2.5 が無料プランを含む全プランへ提供開始 プラン体系が複雑化。2026年7月6日から Workspace エージェント等がクレジット従量課金に
Claude利用中更新Anthropic(米) 長文・文章品質とコーディングの実力派 あり(枠少なめ) Pro 約$20(年払い約$17)/Max $100・$200 Team Standard $20(年払い)〜$25/Premium $100〜$125(2人〜)/Enterprise $20/席+API従量 自然な日本語の長文、資料読解、Claude Code。最上位が Fable 5.1 に更新(9/1)され、Max・Team Premium は追加費用なしで利用可 画像生成は不可、無料枠が小さい。最上位 Fable 5/5.1 を定額内で使えるのは Max 以上(Pro はクレジット制)。Claude Code の週次利用枠は9月14日から実質約17%減(+50%の増枠が9/13で終わり、恒久+25%へ切り替え)。2026年8月2日以降の新モデルは生成テキストに不可視の電子透かしが入る(全プラン・API含む/オプトアウト不可)。安全性評価の環境でモデルが実在システムへ無断アクセスした事案を9/9に追加公表(通常利用への影響はなし)
Gemini利用中更新Google(米) Google連携とコスパの王者 あり(充実) Plus 725円/Pro 2,900円/Ultra 14,500円・32,000円 Workspace 各プランに標準搭載(Starter 800円/Standard 1,600円/Plus 2,500円・Enterprise 個別)。上位機能は AI Expanded Access アドオン Gmail・Docs連携、動画生成Veo、ストレージ付きで安い プラン改定が頻繁でわかりにくい。最上位 Pro モデルの更新が停滞(3.1 Pro 以降が未リリース)。軽量の Flash 系は9/2の 3.8 Flash まで6週間で3度更新された一方、上位モデルだけが取り残されている
Copilot更新Microsoft(米) Office業務に埋め込む企業向け あり(Web版) Microsoft 365 Premium 約3,200円($19.99)※旧 Copilot Pro は新規販売終了 M365 Copilot Business $18(促進価格・2026年12月31日までの申込)〜$21/上位$30 Word・Excel・Teamsの中で直接使える、企業の権限管理 単体AIとしての自由度は低め、実質M365前提。個人向けは Office込みの Premium に統合
PerplexityPerplexity AI(米) 出典付きで調べ物に特化 あり Pro $20/Max $200 Enterprise Pro $40〜/Enterprise Max $325 出典リンク付き回答、最新情報のリサーチ 創作・長文執筆は不得意
GrokSpaceXAI(旧xAI・米) X(旧Twitter)直結のリアルタイム型 あり(制限つき) SuperGrok Lite 約$10/SuperGrok 約$30/Heavy 約$300 専用法人プランは限定的(API利用が中心) Xのリアルタイム情報、API料金の安さ。常駐型AIエージェント「Grok Bot」が8/26に SuperGrok・Cursor の全プランへ拡大 正確性・日本語品質にムラ、企業導入実績が少ない
🇨🇳 中国
DeepSeek深度求索(中) 無料で米国最上位級に迫る破壊者 あり(充実) チャットは基本無料(APIは8/16に大幅値上げ・時間帯別料金) 管理型法人プランなし(API従量 or 自社運用) 無料で高性能。値上げ後もAPI単価は米国最上位級を下回る データは中国内サーバー保存、政治的話題に回答制限。2026年8月16日にAPIを大幅値上げ(項目により+50%〜1,100%)し、ピーク/オフピークの時間帯別料金に移行
KimiMoonshot AI(中) 100万トークンの超長文特化 あり(旧モデル・回数無制限) $19/$39/$99/$199 の4段階 API従量が中心(法人管理プランは中国市場向け) 書籍1冊分を丸ごと読める長文処理、ファイル解析。K3のオープンウェイト公開で自社運用も可能に 日本での情報・実績が少ない、中国系共通の懸念。※人気殺到で新規登録を一時停止中(段階的に再開予定・2026年8月末時点で未再開)
Qwen(通義千問)Alibaba(中) 119言語対応の多言語王者 あり チャットは基本無料(API従量・低価格。最上位 Qwen3.8-Max は $2/$6) Alibaba Cloud 経由のAPI・法人契約(個別) 日本語含むアジア言語に強い、オープンソース最大勢力。最上位も米国勢の数分の1の単価 個人向けUIは中国市場中心、中国系共通の懸念
GLM(Z.ai)智譜AI Zhipu(中) 破格の定額でコーディングAIを回せる新顔 あり(Z.ai のチャット) GLM Coding Plan $18/$72/$160(年払い割あり。API従量は別建て) API従量が中心(管理型の法人プランは限定的) Claude Code・Cline などから接続できる定額コーディングプランが月$18〜。GLM-5.3 のオープンウェイトが8月末に公開され自社運用も可能に 実質コーディング特化で汎用チャットの実績は少ない、中国系共通の懸念
🇪🇺 欧州
Vibe(旧 Le Chat)Mistral AI(仏) データ主権重視の欧州代表 あり(1日約25〜150通) Pro €14.99(米国勢より割安) Team €19.99(年払い)〜€24.99/Enterprise 個別 GDPR準拠の安心感、高速応答。Work/Codeモードでエージェント化 機能の幅・エコシステムは米中に見劣り。2026年5月に Le Chat から改称
🇯🇵 日本
国産LLM勢NTT・PFN・ELYZA他(日) 法人・官公庁向けの日本語特化 —(法人契約が中心) —(個人向けはほぼなし) 個別見積もり(席数・構築費・運用形態による) データ国内保管、日本語・国内業務への特化 個人向けチャットはほぼなし、汎用性能は米中に及ばず

直近のAIトピック

乗り換え判断・料金に関わる直近の主なニュース(新しい順)。月次の自動更新で入れ替えます。

9/9Claude

NEWAnthropic が、安全性評価の途中で Claude が実在の第三者システムへ無断アクセスした事案を4件目まで公表し、外部の研究機関 METR による独立調査を受けると発表。いずれも社外の評価パートナーの設定ミスで、模擬環境のはずが実際のインターネットにつながっていたことが原因で、通常の Pro・Max・Team 利用で起きた話ではない。とはいえ「AIに自律的な作業を任せる」使い方が広がるほど同種のリスクは増えるため、社内でエージェントに渡す権限(アカウント・社内システムへの接続)は範囲を決めてから渡すという原則を改めて確認しておきたい。

9/8ChatGPT

NEW画像生成が「ChatGPT Images 2.5」に刷新。無料プランを含む全プランで使え、追加費用はかからない。光の自然さや質感が上がり、参照写真の人物・商品の特徴を保ったまま、会話を重ねての修正指示が通りやすくなった。生成の待ち時間も従来比で最大50%短縮。あわせてChatGPT 内で描いたラフを下敷きに仕上げる「Sketch」、テンプレート、画像への書き込みコメントが追加された。ラフ出し・カンプ用のイメージ出しが Business プランの中で完結するため、画像生成を専門ツールに頼る場面は減らせる。API も同単価のまま新モデル2種に更新。

9/3ChatGPT

OpenAI が新世代モデル「GPT-6 Astra」を公開。Plus・Pro・Business・Enterprise に順次提供され、API では $10/$50。PC・ブラウザ操作とソフトウェア開発の能力を大きく引き上げたとされ、Pro・Business・Enterprise では上位版の Astra Pro も使える。追加料金なしで既存プランの利用枠内で使え、超過分だけクレジットを買い足す形。ただし Business・Enterprise では管理者が有効にするまで既定でオフのため、社内で使えるようにするには設定変更が要る。OpenAI 自身が自社の安全基準で初めて「サイバー能力が重大水準」に分類したモデルでもあり、利用範囲は慎重に決めたい。

9/3SUNO

予告どおりダウンロード上限が発効(Pro 月20曲・Premier 月60曲・無料は生涯7曲)。新規の曲だけでなくライブラリにある過去の曲にも遡って適用され、有料プランでも「ダウンロードを1回消費する」まではその曲を配信・販売・ライセンスできない。同日の規約改定で、プラン種別を示すフィンガープリントや透かしをSuno側が曲に付ける権利と、それを消さない義務も明記された。使う曲だけを選んで落とす運用に切り替える必要がある

9/2Gemini

NEWGoogle が「Gemini 3.8 Flash」と防御特化の「3.8 Flash Cyber」を公開。3.7 Flash からわずか3週間、6週間で3度目の Flash 更新になった。API 単価は 3.7 Flash と同じ導入価格($0.75/$3.75)が据え置かれ、こちらも2026年12月31日までで翌日から倍額になる点は変わらない。一方で最上位の Gemini 3.5 Pro は三度の延期を経て9月上旬時点でも未公開のまま。軽量モデルだけが高速に更新され、上位モデルが競合(GPT-6 Astra・Fable 5.1)から遅れる構図が続いている。Workspace の Gemini は追加費用なしのままで、料金面の影響はない

9/1Claude

最上位モデルが Fable 5.1 に更新。Max・Team Premium は Fable 5 と同じく定額内(利用枠の50%まで)で使える。API 価格は $10/$50 で据え置きだが、キャッシュ読み取りが $1 → $0.25(−75%)になり、繰り返し同じ資料を読ませる使い方では実質的なコスト減。Pro・Team Standard はこれまでどおりクレジット制で、Fable 5 のときのような一時付与($100)は 5.1 にはない。Max 以上を契約していれば追加費用なしで最新モデルに乗れる、という構図は変わっていない。

9/1Runway

NEW動画生成 Runway の「Unlimited(使い放題)」プランが終了し、既存契約は自動的にクレジット制の Max へ移行した。月額は $95 のまま、月9,500クレジット(繰り越しは最大1か月)が付く形。旧 Unlimited の Explore モード(低速でも無制限に生成できる枠)は引き継がれない。※対象の旧契約には2026年11月30日までの猶予措置がある。当社は未契約だが、「定額で使い放題」を掲げていたサービスがクレジット制に切り替わった実例として、生成系ツールの契約を選ぶときの参考になる。

8/29Claude

Claude Code の週次利用枠:+50%の増枠は9月13日まで延長。9月14日からは「標準枠を恒久的に+25%」へ切り替わる。対象は Pro・Max・Team・席課金の Enterprise。恒久化されたのは前進だが、基準はあくまで元の標準枠のため、いま使えている量と比べると約17%減る。料金は変わらないまま使える量だけが減る形で、Anthropic の告知が「25%増」を前面に出したことに利用者から異論も出た。Max で Claude Code を常用しているなら、9月14日の週は枠の減り方を実測しておきたい

ツール別の詳細

メリット・デメリット・できること・今後の展望を各ツールごとに整理。

ChatGPT OpenAI利用中更新

世界で最も使われている万能型。2026年9月3日に新世代の GPT-6 Astra を公開し、Plus・Pro・Business・Enterprise へ順次提供中(従来の GPT-5.6 系=Sol / Terra / Luna も併存)。

料金無料 / Go 約1,400円 / Plus 3,000円(円建て固定) / Pro 16,800円・30,000円
法人: Business 標準席 $20(年払い)〜$25/人(2席から即日導入可) / Business Premium席 $100(年払い)〜$125/人(2026年8月10日新設・標準席の5倍の利用量+5時間上限の撤廃・同一ワークスペースで標準席と混在可) / Enterprise 個別見積もり
※2026年7月6日から Workspace エージェント・ChatGPT for Excel/Sheets はクレジット従量課金(席料とは別建て。1回の実行で概ね5〜25クレジット、PowerPoint 分は8/6まで無料)
※API は7/30に値下げ:GPT-5.6 Luna $1/$6 → $0.20/$1.20(−80%)、Terra $2.50/$15 → $2/$12(−20%)。最上位 Sol はその後さらに $5/$30 → $4/$20 へ(8月下旬・少なくとも11月21日まで)
※新モデル GPT-6 Astra は API $10/$50(長文脈は $20/$75)。ChatGPT の各プランでは追加料金なしに既存の利用枠内で使え、超過分のみクレジット購入。Business・Enterprise は管理者が有効化するまで既定でオフ
※画像生成は2026年9月8日に ChatGPT Images 2.5 へ更新。無料を含む全プランで追加費用なく利用でき、API も同単価のまま gpt-image-2.5-flare(高速生成)/gpt-image-2.5-sunburst(精密編集)の2モデルに刷新
メリット
  • 機能の幅が最大(文章・画像生成・音声会話・データ分析・エージェント)
  • 利用者が多く、日本語の活用情報・事例が圧倒的に豊富
  • 2026年から円建て固定料金で為替の影響を受けない
  • 新世代 GPT-6 Astra(9/3)が Business を含む有料プランで追加費用なしに使える。PC・ブラウザ操作とソフトウェア開発の能力を大きく引き上げたとされ、Pro・Business・Enterprise では上位版の Astra Pro も利用可
  • 画像生成 Images 2.5(9/8)で光・質感の自然さと参照写真の再現が向上し、会話を重ねた修正指示が通りやすくなった。生成待ちは最大50%短縮。ラフを下敷きに仕上げる Sketch・テンプレート・画像へのコメントも追加され、カンプ用のイメージ出しがプラン内で完結する
デメリット
  • Go/Plus/Pro×2価格とプラン体系が複雑化。法人側も標準席と Premium 席の2段階になった(8/10〜)
  • 法人プランは「席は定額+エージェントは従量」の二重構造になり、コスト予測がしにくくなった(2026年7月6日〜)
  • もっともらしい誤答(ハルシネーション)は依然あり、事実確認が必要
  • 無料版は最新機能・回数に制限(GPT-6 Astra も無料プランは対象外)
  • GPT-6 Astra は OpenAI 自身の安全基準で初めて「サイバー能力が重大水準」に分類されたモデル。法人ワークスペースでは既定でオフのため、使わせる範囲を決めてから有効化する必要がある
  • 製品の入れ替えが速く、使っていた機能が終了することがある(AIブラウザ Atlas は2026年8月9日に終了済み、旧 DALL·E GPT は8月30日で終了予定。※画像生成そのものは新モデルで継続)
できること

文章作成・要約・翻訳、画像生成(Images 2.5/Sketch・テンプレート対応)、音声会話(7/8公開の全二重モデル GPT-Live。有料プランは追加費用なし)、コード生成、ファイル分析、Web検索、Deep Research、ブラウザ操作エージェント(2026年8月9日のAIブラウザ Atlas 終了にともない、デスクトップアプリと Chrome 拡張・Codex へ集約)、ChatGPT Work(資料・スライド・サイトを仕上げるエージェント。専用ブラウザは2026年8月25日からログインの必要なサイトにも対応し、パスワードマネージャー連携でサインインできる)、スケジュールタスク(Plus・Pro は Webhook 起動にも対応。無料でも1日1回・3件まで)、カスタムGPT作成

今後

半年未満の間隔でモデルを更新する高速ペース(2026年だけで GPT-5.6 → GPT-6 Astra)。「指示すれば複数ステップの仕事を自律で完遂する」エージェント路線を強化中で、席は定額・実行分は従量という形が定着しつつある。

Claude Anthropic利用中更新

文章の自然さと安全性重視の設計が特徴。最新は Claude 5 ファミリー(Fable 5.1 / Opus 5 / Sonnet 5)。最上位は2026年9月1日公開の Fable 5.1、Max の既定モデルは Opus 5。2026年8月2日以降の新モデルは生成物に不可視の電子透かしが入る。

料金無料 / Pro $20(年払いで約$17/月) / Max $100・$200
法人: Team Standard $20(年払い)〜$25/人 / Team Premium $100(年払い)〜$125/人(2〜150人) / Enterprise $20/席+API従量(自己申込も可)
※最上位モデル Fable 5・Fable 5.1 は Max・Team Premium なら定額内で利用可(利用枠の50%まで)。Pro・Team Standard はクレジット制で、2026年7月の Fable 5 移行時に一度だけ $100 分が付与されたが、Fable 5.1 に相当する追加付与はない(2026年9月1日〜)
※Fable 5.1 の API 価格は $10/$50 で据え置き。キャッシュ読み取りのみ $1 → $0.25(−75%)
※API の Sonnet 5 は $2/$10 が恒久価格に(9月1日に予定されていた $3/$15 への値上げは2026年8月11日に撤回)
※Claude Code の週次利用枠は2026年9月13日まで+50%、9月14日から「標準枠を恒久的に+25%」へ切り替え(対象は Pro・Max・Team・席課金の Enterprise)。恒久化された一方で基準は元の標準枠のため、現在使える量からは約17%の目減りになる
※ブラウザ操作の「Claude in Chrome」は2026年8月26日に正式提供となり、全有料プランで追加費用なく利用可(Cowork のデスクトップアプリにも専用ブラウザを内蔵)
メリット
  • 長文の読解・執筆品質が高く、日本語の文章が自然
  • Claude Code によるコーディング支援は開発者から高評価
  • 安全性・倫理面への配慮が設計思想として強い
  • Opus 5(7/24公開)が Fable 5 に迫る性能を半額で提供。定額プランの料金は据え置きのため、契約者には実質的な値上がりなしの性能向上
  • API の Sonnet 5 は9月1日予定だった+50%値上げが撤回され $2/$10 に固定(8/11)。社内ツールで API を併用する場合のコスト見通しが立てやすくなった
  • 最上位が Fable 5.1 に更新(9/1)。Max・Team Premium は追加費用なしで最新モデルに乗れる構図が維持され、API 価格も $10/$50 で据え置き(キャッシュ読み取りは−75%)
  • ブラウザ操作エージェント「Claude in Chrome」が8/26に正式提供。全有料プランで追加費用なく使え、1手ごとの承認なしに自律実行できる(実行前に安全性分類器が検証)
  • メモリがチャットと Cowork で共通化され(8/25)、覚えた内容の閲覧・編集・削除・一時停止が可能。機密トピックは既定で記憶しない
デメリット
  • 画像・動画の生成機能がない
  • 無料枠が他社より小さく、Maxプランは月払いのみ
  • 2026年8月2日以降の新モデルは、生成テキストに不可視の電子透かしが埋め込まれる(全世界・API/Claude Code/Cowork も対象・オプトアウト不可)。コピー&ペーストしても残るため、生成文をそのまま出版物に流用する使い方には向かない(大幅な推敲・翻訳・他文との混在で信号は薄れるとされる)
  • 最上位モデル Fable 5/5.1 を定額内で使えるのは Max 以上(Pro・Team Standard はクレジット制で、5.1 では新たな無償付与もない)。通常モデル(Opus 5・Sonnet 5 等)は全プラン定額のまま
  • 法人の Enterprise は「$20/席+API従量」で、席数だけではコストが決まらない
  • Claude Code の週次利用枠は9月14日から実質約17%減。+50%の増枠は9月13日まで延長されたうえで、9月14日以降は「標準枠を恒久的に+25%」へ切り替わる。恒久化は前進だが、料金は据え置きのまま現在使える量だけが減る形になる
  • 安全性評価の最中に Claude が実在の第三者システムへ無断アクセスした事案を、Anthropic が2026年7月30日に3件、9月9日に4件目を公表した。原因はいずれも社外の評価パートナーの設定ミス(模擬環境のはずが実際のインターネットにつながっていた)で、通常の Pro・Max・Team 利用で起きたものではない。外部研究機関 METR による独立調査が入る。エージェントに社内アカウントや社内システムへの接続を渡す範囲は、社内で線引きしておきたい
  • メモリ・プロジェクト・スキルなどツール内に溜まる資産が増えるほど、他社への乗り換えコストは上がる(メモリは他社に引き継げない)
できること

長文執筆・要約・翻訳、大量資料の読解、コーディング(Claude Code / Cowork。Cowork は7月からWeb・モバイルにも展開し、端末を閉じても処理が続く)、Artifacts(Webページ・アプリ生成)、プロジェクト管理、外部ツール連携(MCP)、PC操作エージェント、ブラウザ操作(Claude in Chrome・2026年8月26日から全有料プランで正式提供)

今後

企業の実務への組み込みを加速(2026年5月に金融向けエージェントテンプレート公開など)。「AIの内部理解と安全性」を軸にした開発が続く見込み。8月からは生成物への電子透かし付与を各社に先行して開始し、検出ツールと技術仕様も順次公開予定。

Gemini Google利用中更新

Google サービスとの一体化が最大の武器。最新は Gemini 3.8 Flash(2026年9月2日公開。防御特化の 3.8 Flash Cyber も同時公開)で、最上位 Pro は 3.1 Pro のまま。上位に Deep Think(AI Ultra 限定)。

料金無料 / AI Plus 725円 / AI Pro 2,900円(5TB付き) / AI Ultra 14,500円・32,000円(20TB付き)
法人: Google Workspace 各プランに Gemini 標準搭載(追加費用なし)。1人あたり月額は Business Starter 800円 / Standard 1,600円 / Plus 2,500円 / Enterprise 個別(いずれも定価。時期により導入割引あり)。上位機能はアドオン「AI Expanded Access」(2026年7月に再編)
※API の Gemini 3.8 Flash は 3.7 Flash と同じ導入価格 $0.75/$3.75(前々世代の約半額)を据え置き。ただし2026年12月31日までで、2027年1月1日から $1.50/$7.50 へ倍増
メリット
  • Gmail・Docs・スプレッドシート・Drive とシームレスに連携
  • 月725円のPlusなど価格が圧倒的に安く、ストレージも付く
  • 動画生成 Veo 3.1・画像生成・NotebookLM など周辺ツールが豊富
デメリット
  • プラン改定・名称変更が頻繁で追いかけにくい(2026年だけで複数回改定)
  • タスクによって回答品質にムラがあるという評価も
  • フラッグシップ(3.5 Pro)の投入が三度延期され、9月上旬時点でも未公開。Flash 系(3.6→3.7→3.8)は6週間で3度更新される一方で、最上位モデルの更新は競合(GPT-6 Astra・Fable 5.1)より遅れている
  • API の Flash 系の安さは期限付き(2027年1月1日から倍額)で、長期のコスト前提には置きにくい
できること

検索連携の回答、Workspace 文書の下書き・要約、動画生成(Veo)、画像生成、Deep Research、NotebookLM(資料からの音声解説・まとめ)、コード支援

今後

モデル・動画・エージェント基盤・インフラまで全レイヤーを自社で一気通貫提供する戦略。科学・工学分野への応用とエージェント化に注力。

Microsoft Copilot Microsoft更新

「AIを使いに行く」のではなく Word・Excel・Teams の中に AI が入っている業務組み込み型。Windows ユーザーなら無料版(Windows・Edge 組み込み)を追加費用なしですぐ試せる。

料金無料(Web版) / Microsoft 365 Premium 約3,200円($19.99・Office込み)
法人: Microsoft 365 Copilot Business 標準$21/人(促進価格$18は2026年12月31日までの申込・年間契約・初年度のみ/日本では月額2,698円)/上位$30 ※2026年7月1日からM365全体で平均16%の値上げ
※個人向けの単体プラン Copilot Pro は新規販売を終了し、既存契約も2026年8月1日でサポート終了。後継は Microsoft 365 Premium
※2026年8月中旬から個人版と法人版のアプリを1本に統合中(Web・モバイルが先行、Windows/macOS版は9月中旬予定)。移行にともない個人向けの Deep Research・ポッドキャスト・グループチャットは8月18日で廃止
メリット
  • Office アプリの画面内で直接使え、業務フローを変えずに導入できる
  • 社内データの権限管理・セキュリティが企業水準
  • Teams 会議の自動議事録・要約が強力
デメリット
  • 単体のAIチャットとしてはモデルの選択肢・自由度が低い
  • 本領発揮には Microsoft 365 契約が前提で、人数分の費用がかかる
  • 個人向けの単体AIプランが廃止され、Office込みの上位プランを買う形に一本化された
  • アプリ統合(2026年8月〜)で個人向けの Deep Research・ポッドキャスト・グループチャットが廃止されるなど、機能の入れ替わりが速い
できること

Word 下書き・PowerPoint 自動作成・Excel 分析・Outlook メール整理・Teams 議事録、社内文書の横断検索、Copilot Studio による業務エージェント作成

今後

業務エージェント(Agent)機能の拡充が中心。搭載モデルも OpenAI 一辺倒から Anthropic など複数社へ多様化が進む。

Perplexity Perplexity AI

「AI検索エンジン」。回答に必ず出典リンクが付くため、調べ物・ファクトチェックに強い。

料金無料 / Pro $20 / Max $200
法人: Enterprise Pro $40/人〜 / Enterprise Max $325/人(50席以上は個別交渉可)
※AIブラウザ Comet は2026年3月に無料化。有料の Comet Plus($5・出版社の有料記事付き)は Pro・Max に同梱
※Windows 向けデスクトップエージェント(7/28提供開始)は Max・Enterprise Max 限定で、$20の Pro では使えない
メリット
  • 出典付き回答で情報の裏取りがしやすい
  • 最新のWeb情報に基づいて回答する
  • Pro では GPT・Claude など複数モデルを切り替えて使える
デメリット
  • 創作・長文執筆・複雑な作業は専業ツールに劣る
  • 検索特化ゆえ「これ1本」にはなりにくい
できること

出典付きのWeb検索回答、Deep Research(詳細レポート生成)、ファイル分析、AIブラウザ「Comet」でのページ横断作業、Windows デスクトップエージェント(20以上のモデルを自動で使い分け・ローカルファイル読み取り/Max 以上)

今後

AIブラウザ Comet を軸に「検索する」から「ブラウザがユーザーの代わりに作業する」方向へ拡大中。2026年8月4日には、Comet の Amazon 利用を止めていた仮処分が連邦控訴審で取り消され(「アクセスしているのは利用者本人」との判断)、エージェント型ブラウザの逆風が一つ外れた。

Grok SpaceXAI(旧xAI・イーロン・マスク)

X(旧Twitter)と直結し、いま流れている情報をリアルタイムに参照できるのが独自性。最新は Grok 4.6(2026年8月12日公開・50万トークン)。開発元の xAI は2026年7月6日に SpaceXAI へ社名変更。

料金無料枠あり / X Premium+ 経由 / SuperGrok Lite 約$10 / SuperGrok 約$30 / SuperGrok Heavy 約$300 ※API は業界最安級(Grok 4.6 は $2/$6・20万トークン超のリクエストは $4/$12)
法人: 専用の管理型プランは限定的で、API利用(従量)が中心
※画像生成 Imagine 2.0(8/7)とテキスト→動画・1080p出力(7/31)が一般提供。音声リファレンス等の一部機能は SuperGrok Heavy/Plus 限定
※常駐型AIエージェント「Grok Bot」は2026年8月11日にベータ開始、8月26日から SuperGrok($30〜)と Cursor($20〜)の全プランに付属。単体販売はなく、プランごとに週あたりの利用枠があり、超過分は従量課金
メリット
  • X 上のトレンド・世論をリアルタイムに反映した回答
  • API 料金が安く、開発用途でのコストメリットが大きい
  • 巨大な自社計算基盤によるモデル更新の速さ
デメリット
  • 回答の正確性・倫理面での批判や炎上が過去に複数回
  • 日本語品質・ビジネス向け機能は他社にやや劣る
  • 企業導入の実績・管理機能が少ない
できること

リアルタイムのX検索・トレンド分析、通常のチャット・文章作成、画像生成・解析、動画生成(Grok Imagine:テキスト→動画・画像→動画・1080p)、コーディング支援、常駐型AIエージェント「Grok Bot」(アプリを操作して継続的に作業する。SuperGrok・Cursor の全プランに付属)

今後

自社スパコン「Colossus」を背景にした高頻度のモデル更新路線。X との統合をさらに深める方向。SpaceX 傘下の一製品ラインという位置づけになったため、独立したAI研究所としてのロードマップは読みにくくなった。

DeepSeek 深度求索(中国・杭州)

2025年に世界を驚かせた「安くて強い」中国AIの筆頭。2026年8月13日にフラッグシップ V4-Pro の正式版(V4-Pro-0813・1.6兆パラメータ・100万トークン)がプレビューを終えて一般提供へ。同時に予告されたAPI値上げは8月16日に実施された。

料金チャットアプリは基本無料 / API は2026年8月16日(日本時間17日1時)に大幅値上げ。V4-Pro は入力$1.32・出力$3.96(ピーク)/入力$0.66・出力$1.98(オフピーク)、V4-Flash は入力$0.44・出力$1.32(ピーク)/入力$0.22・出力$0.66(オフピーク)※いずれも100万トークン・キャッシュ未ヒット時
法人: 管理型プランなし。API従量またはオープンモデルの自社・国内クラウド運用
※旧価格は V4-Pro が入力$0.435・出力$0.87、V4-Flash が入力$0.14・出力$0.28。項目により+50%〜1,100%の引き上げ
※ピーク時間帯は日本時間10〜13時と15〜19時(UTC 01-04時・06-10時)。それ以外はピークの半額
メリット
  • 無料で米国最上位級に迫る性能(コーディング・推論のベンチマークで互角の評価)
  • 値上げ後もAPI単価は米国勢フラッグシップを下回る(オフピークなら V4-Pro 出力$1.98 で、Claude Fable 5 の $50 の約25分の1)
  • モデルをオープンソース公開しており、自社サーバーでの運用も可能
デメリット
  • 公式アプリはデータが中国内サーバーに保存され、日本含む各国政府・企業で利用制限の動き
  • 中国当局の規制により政治・歴史など特定話題への回答が制限される
  • 法人向けサポート・管理機能は米国勢に見劣り
  • APIはピークとオフピークで単価が2倍振れるため、日中に使うとコストが読みにくい(ピークは日本時間10〜13時・15〜19時と、日本の業務時間と重なる)
  • 2026年8月16日にAPIを大幅値上げ(項目により+50%〜1,100%)。依然として安いが、「圧倒的に最安の乗り換え先」という前提は弱まった
できること

チャット・文章作成、思考過程を示す推論(R1)、コーディング、翻訳、ファイル解析、ツールを使った多段作業(V4-Pro 正式版で強化)。オープンモデル版を国内クラウドで動かす選択肢も

今後

「最先端を最安で」の路線でオープンモデルの更新を続けつつ、V4-Pro 正式版の公開直後に値上げを実施し、収益化へ舵を切った。無償に近い価格でシェアを取る段階は終わったとみられる。業務データを入れない個人利用か、国内ホスティング経由が現実解。

Kimi Moonshot AI(中国・北京)

100万トークン(書籍数冊分)のコンテキストを扱える超長文特化型。最新は K3(2026年7月16日発売・2.8兆パラメータ・画像認識対応)。※人気殺到により新規登録を一時停止中(既存ユーザーは利用可・段階的に再開見込み)。7月27日にオープンウェイトを公開。

料金無料(旧モデル・回数無制限) / 有料 $19・$39・$99・$199 の4段階
法人: API従量が中心(管理型の法人プランは中国市場向け)
メリット
  • 100万トークンの長文処理は世界でも突出。長大な資料・書籍の丸ごと解析に強い
  • 無料版でも回数無制限+ファイルアップロード可
  • K2系はエージェント・コーディング用途で海外開発者からも高評価
  • K3 のオープンウェイト公開(7/27)で、自社・国内クラウドに置けば中国サーバー保存の懸念を回避できる
デメリット
  • 日本語の情報・導入事例がまだ少ない
  • 無料版は旧世代モデルで、最新モデルは有料
  • データ保存先など中国系サービス共通の留意点
  • 2026年8月末時点でも新規登録が一時停止中(7/19以降。いま乗り換え先として即座には使えない)
  • オープンウェイト版は4bit量子化でも約1.4TBのメモリが必要で、自社運用のハードルは高い。ライセンスも独自条件つき
できること

超長文の読解・要約、複数ファイル横断の分析、リサーチ、コーディング、チャット、画像認識

今後

長文×エージェントの路線を深掘り。オープンモデル公開により海外での採用も拡大中。会員制度を一般業務向けと開発者向け(Kimi Code)の2本立てに分割する方針。

Qwen(通義千問) Alibaba(中国・杭州)

アリババのAI。119言語対応の多言語性能と、世界最大級のオープンソース展開が特徴。2026年8月3日に最上位 Qwen3.8-Max(2.4兆パラメータ・100万トークン・画像/動画入力対応)を正式提供開始。

料金チャットは基本無料 / API は Alibaba Cloud 経由の従量制で低価格($0.01〜3.20/100万トークン)
法人: Alibaba Cloud の法人契約・API(個別)。オープンモデルの自社運用も可
※最上位 Qwen3.8-Max は $2/$6(キャッシュ入力 $0.25)。前世代 3.7-Max の $2.50/$7.50 から値下げ
メリット
  • 日本語・韓国語などアジア言語を含む119言語に対応し、多言語混在の会話に強い
  • 公開モデル数が最多クラスで、派生モデルのエコシステムが巨大
  • Alibaba Cloud のインフラに支えられた安定したAPI提供
  • 最上位の Qwen3.8-Max(8/3提供開始)で米国最上位級の性能に到達しつつ、単価は前世代より値下げ。中国勢が「安いだけ」から抜けつつある
デメリット
  • 個人向けチャットUIは中国市場向けが中心で、日本からは使いにくい面も
  • データ保存先・回答制限など中国系サービス共通の留意点
できること

多言語チャット・翻訳、コーディング、画像認識・生成(マルチモーダル)、オープンモデルの自社運用

今後

オープンソース陣営の中核としてモデル公開を継続。世界の企業・研究機関の「土台モデル」としての存在感が拡大。Max級としては初となるオープンウェイト公開も予告されている。

GLM 智譜AI Zhipu/Z.ai(中国・北京)

「Claude Code の安い代わり」として海外の開発者に広まった中国製。月$18の定額プランで Claude Code・Cline・Cursor などからそのまま使える。最新は GLM-5.3(2026年8月14日公開・オープンウェイトは8月末に公開)と、軽量版の GLM-5.3-Flash(8月26日公開・MITライセンス)。

料金Z.ai のチャットは無料 / GLM Coding Plan:Lite $18・Pro $72・Max $160(年払い・キャンペーンで3〜4割引)
法人: API従量(Z.ai)が中心。管理型の法人プランは限定的
※週あたりの目安はLite 約400・Pro 約2,000・Max 約8,000プロンプト(5時間ごとの上限も別途あり)。単体のAPI従量課金も選べる
※参考:Claude Max は $100・$200、ChatGPT Business Premium席は $100〜$125
メリット
  • コーディングAIの定額プランとしては最安級。Claude Code をそのまま使い、接続先だけ差し替える形で移行できる
  • Anthropic/OpenAI 互換のエンドポイントを持ち、Cline・Cursor・OpenCode など主要ツールに対応
  • GLM-5.2 以降は100万トークンのコンテキストに対応し、長い設計資料を読ませたまま作業できる
  • 最新の GLM-5.3 もオープンウェイトが8月末に公開され、自社・国内クラウドでの運用が選べる。軽量版 GLM-5.3-Flash(320B・実働18B)は MIT ライセンスで、GLM-5 系では初めて画像・動画も直接扱える
デメリット
  • 実質コーディング特化で、汎用チャット・文章仕事の実績は米国勢に遠く及ばない(出版・原稿用途の主力にはならない)
  • データ保存先など中国系サービス共通の留意点。業務データ・未公開原稿は入れない前提で
  • GLM-5.3 はサイバー攻撃への転用が懸念され重み公開が約2週間延期された(8月末に公開済み)。攻撃的な用途にも使える能力を備えた前提で扱う必要がある
  • 日本語の情報・導入事例が乏しく、UI・ドキュメントは英語/中国語が中心
  • プランごとにプロンプト数の上限があり、ピーク時間帯は消費が3倍になるなど枠の考え方が独特
できること

コーディング・エージェント作業(Claude Code 等の外部ツール経由)、チャット・文章作成、Web検索やコード実行を伴うエージェントモード、長文読解、画像生成(限定的)、オープンモデルの自社運用

今後

「同等の性能を数分の1の価格で」の路線で、コーディング定額プランを軸に海外の開発者を取り込む戦略。DeepSeek が値上げに転じたことで、安価な中国勢の代表格としての存在感がむしろ増している。最新モデルのオープンウェイト公開も継続しており、「定額で使う」「自社に置いて使う」の二択が選べる。

Vibe(旧 Le Chat) Mistral AI(フランス・パリ)

欧州の独立AI代表。GDPR準拠・データ主権を重視する企業や公共機関からの支持が厚い。2026年5月28日に Le Chat から「Vibe」へ改称し、チャットから業務エージェントへ路線転換。

料金無料(1日約25通) / Pro €14.99(約2,600円)と米国勢より割安(学生は50%オフ)
法人: Team €19.99(年払い)〜€24.99/人 / Enterprise 個別見積もり
※改称にあたり料金はユーロ建てで整理。既存アカウントの会話・設定・プランはそのまま引き継ぎ
メリット
  • 米中どちらにも依存しない欧州製で、GDPR・データ主権の観点で安心感
  • Flash Answers による毎秒最大1,000語の超高速応答
  • 主要モデルを Apache 2.0 でオープンソース公開、自社運用も可能
  • Work モードが Google Workspace・Outlook・Slack と連携し、承認を挟んで多段作業を実行できる
デメリット
  • 機能の幅・連携エコシステムは米国大手に見劣り
  • 日本語の情報・コミュニティが少ない
  • 製品名が変わったため、日本語の解説記事はまだ旧名「Le Chat」のものが多く調べにくい
  • 無料枠は1日25通程度と小さい
できること

チャット・文章作成、Canvas での共同編集、Web検索、PDF解析、画像生成、Work モード(メール整理・レポート作成の自動化)、Code モード(VS Code拡張・CLIでのコーディング)

今後

2026年3月に約8.3億ドルを調達し、パリ近郊とスウェーデンにデータセンターを建設中。「欧州の独立AIインフラ」路線を加速。改称後は ChatGPT・Gemini・Claude と同じ業務エージェント領域で正面から競合する構え。

国産LLM勢 NTT・PFN・ELYZA ほか(日本)

個人向けチャットではなく法人・官公庁向けが主戦場。2026年3月、デジタル庁の政府AI「源内」に7モデルが採択され存在感を増している。

料金法人・API契約が中心(個別見積もり)。個人が気軽に使える月額プランはほぼない
メリット
  • データを国内に保管でき、機密性の高い業務・官公庁案件に向く
  • 日本語・国内業務(敬語、業界用語、行政文書)への特化
  • tsuzumi 2(NTT)・PLaMo 2.0(PFN)・ELYZA(KDDI)・cotomi(NEC)・Takane(富士通)など選択肢が拡大
デメリット
  • 汎用性能・機能の幅は米中の最上位モデルに及ばない
  • 個人向けのチャットサービスがほぼなく、試しにくい
できること

社内文書の要約・生成、業界特化チューニング、オンプレミス/国内クラウドでの運用、行政・金融など規制業種への導入

今後

政府AI「源内」採択を追い風に自治体・大企業への導入が加速(PLaMo は150超の自治体へ展開)。「軽量×特化×国内保管」の路線で米中と棲み分け。2026年8月から政府での試用が本格化し、2027年1月に評価結果、4月から実際の調達が予定されている。

画像・動画・音楽生成AI

デザイン局で使用する生成系ツールと、未契約の主な比較候補。クレジット制(月の生成量に上限)が主流のため、商用利用の可否とあわせて各プラン条件の確認が必要です。

ツール 種類 料金(月額目安) 強み 弱み
利用中
ChatGPT利用中更新OpenAI(米) 画像生成 Business プラン内(追加費用なし) 指示文だけでラフ画像やイメージ出しが手軽。2026年9月8日に Images 2.5 へ更新され、光・質感の自然さと参照写真の再現が向上、修正指示も通りやすくなった。ラフを下敷きに仕上げる Sketch・テンプレート・画像へのコメントも追加(無料を含む全プランで追加費用なし) 動画は不可(Sora はアプリ・Web が2026年4月に終了、API も2026年9月24日で終了予定)。画風の統一・細かい制御は専門ツールに劣る
Gemini利用中Google(米) 画像(Nano Banana Pro)・動画(Veo 3.1) Workspace プラン内(追加費用なし) Veo の動画品質は最高水準。全員が追加費用なしで使える 生成回数の上限、細かい演出指定は専門ツールに劣る
Kling AI利用中快手 Kuaishou(中) 動画生成 無料〜/Standard $10/Pro $37/Premier $92/Ultra $180(26,000クレジット) 品質とコスパの両立で動画生成の主力格。Ultra は最優先処理+新モデル早期アクセス。2026年8月9日から VIDEO 3.0 の尺が3〜15秒で自由に選べるようになり、5秒・10秒固定の制約が外れた(秒課金)。8月中旬には画像生成モデル Image 3.0/Image O1 が API に追加され、ネイティブ4K出力でポスター・バナーなどの印刷用途にも使えるようになった クレジット制で使い切ると待ちか追加購入。中国系(入稿素材の扱いに留意)
Vidu AI利用中生数科技(中) 動画生成 無料〜/Standard $9.99〜 安価。最新 Q3 で長さ・キャラの一貫性が大幅向上。アニメ調・参照画像機能に強い 中国系(入稿素材の扱いに留意)
DomoAI利用中シンガポール系 動画スタイル変換 Basic $9.99/Standard $27.99/Pro $69.99(年払い割あり) 実写→アニメ・ジブリ調・クレイ調など50以上のスタイル変換。有料プランは商用利用可 スタイル変換特化で汎用の動画生成は不得意。クレジット制
SUNO利用中Suno(米) 音楽生成 無料〜/Pro 約1,500円($10・2,500クレジット)/Premier 約4,500円($30・10,000クレジット) 日本語の歌詞・指示でボーカル入り楽曲が1分で作れる。商用利用は有料プランで可。大手レーベル(Warner)と提携済み 2026年9月3日にダウンロード上限が発効(Pro 月20曲・Premier 月60曲・無料は生涯7曲/Studio 利用者は無制限・超過分は追加購入)。過去にライブラリへ溜めた曲にも遡って適用され、ダウンロードを1回消費するまでその曲は配信・販売・ライセンスができない。同日の規約改定で、プラン種別を示すフィンガープリント・透かしを付与する権利と、それを消去しない義務も明記された。音楽業界と共同開発した新モデルの投入時に現行モデルは全廃止(作成済み楽曲はライブラリに残る)。UMG・Sony との訴訟は継続中
Artlist利用中Artlist(イスラエル) 素材+AIツール一式 年額 約19,080円(Music&SFX)〜約75,480円(Max) 商用ライセンスが明確な音楽・効果音・ストック映像・テンプレ+AI生成ツール。権利面の安心感が最大の価値 年払い前提。生成AI単体の性能では専門ツールに劣る
Adobe Firefly利用中Adobe(米) 画像・動画生成 Creative Cloud 契約内で利用可(単体プランは$9.99〜) 学習元がライセンス済み素材で著作権リスクが低く、商用出版物に使いやすい。Photoshop・Illustrator と連携、日本語UI。2026年7月時点で画像・ベクターの標準生成は有料プランなら上限なしの扱い 生成品質の尖りは専門ツールに一歩譲る。動画・音声生成や一部の他社モデル利用は生成クレジットを消費する(使い切ると追加購入)
未契約の比較候補
MidjourneyMidjourney(米) 画像生成 Basic $10/Standard $30/Pro $60/Mega $120 画像の美しさ・作風の幅で定番。参考事例・コミュニティが豊富 動画は限定的。UI が独特で日本語情報は有志頼み
Runway更新Runway(米) 動画生成・編集 無料(画像のみ)〜/Standard $15(年払い$12・625クレジット)/Max $95(年払い$76・9,500クレジット・繰り越しは最大1か月)
使い放題の Unlimited は廃止。既存契約は2026年9月1日に同額のまま Max へ自動移行(旧契約の猶予は2026年11月30日まで)
Gen-4.5 系の生成+編集ツールが一体。Kling 3.0・Veo 3.1・Nano Banana Pro など他社モデルも1契約で使える。映像制作ワークフローに組み込みやすい クレジット消費が速く、本格利用は上位プラン前提。2026年9月1日に定額使い放題(Unlimited)が終わりクレジット制へ一本化され、旧 Unlimited の Explore モード(低速でも無制限に生成できる枠)は引き継がれない
Luma Dream MachineLuma AI(米) 動画生成 無料枠あり/約$9.99〜 Image to Video の品質が最高水準。イラストの質感を保ったまま自然に動かせる 英語UIのみ
PikaPika(米) 動画生成 Standard $8(年払い)〜 アニメ調表現と部分編集(服の差し替え等)が得意。初心者にやさしい 英語UIのみ、長尺は苦手
Hailuo AIMiniMax(中) 動画生成 無料枠が寛大/約$10〜 無料でもかなり試せる。有料プランは商用利用可+透かし除去 中国系(入稿素材の扱いに留意)
IdeogramIdeogram(加) 画像生成(文字入れ特化) 無料〜/Basic $8/Plus $20/Pro $60 画像内の日本語・英語の文字が崩れない。ロゴ・ポスター・帯コピー入りのカンプ向き 無料枠は生成画像が公開扱い(仕事利用は Plus 以上が現実的)
RecraftRecraft(米) 画像生成(ベクター/SVG特化) 無料(1日50クレジット)/Basic $10(1,000クレジット)/Advanced $27(4,000)/Pro $48(8,400)※ラスター1枚=1クレジット、SVGは2クレジット 指示から編集可能な本物のSVGパスを出力でき、Illustrator・Figma でそのまま加工できる数少ないAI。ブランドキット(配色・作風・参考画像)を登録して全アセットの作風を統一できる。画像内の長い文字組みの精度も高く、ロゴ・アイコン・装丁パーツ・図版向き。有料プランは商用利用可+非公開生成 写真調のリアリティは Midjourney 等に劣る。無料枠は生成画像が公開扱いで商用不可。日本語UIなし(日本語の文字描画品質は要検証)。動画は非対応
Seedream 5.0 ProByteDance(中) 画像生成(レイヤー分離特化) API従量:1枚 $0.045(2.36メガピクセル以下)/$0.09(超)+参照画像2枚目以降 $0.003 1つの指示から画像を2〜20枚の透過PNGレイヤー(背景・被写体・文字など)に分けて出力し、隠れていた背景も自動補完。Photoshop・Illustrator に持ち込んで要素だけ差し替えられる。14言語の文字描画にも対応 月額プランがなくAPI経由のみ(BytePlus・fal.ai・Replicate など)。日本語UIなし、中国系(入稿素材の扱いに留意)。日本語の文字描画品質は要検証
Seedance 2.0/2.5ByteDance(中) 動画生成 Dreamina(国際版)で 無料枠あり/Basic 約$10〜Pro 約$45/API 約$0.02〜0.25/秒 動画生成ベンチ(Artificial Analysis Video Arena)でテキスト→動画・画像→動画とも首位級。音声つき生成、参照画像・動画の複数入力に対応。7/31から順次展開の 2.5 は30秒クリップ・部分修正に対応 1本4〜15秒と短め、4K非対応。無料枠は透かし付きで商用不可(商用は有料プラン)。日本語プロンプトは英語より品質が落ちる。中国系(入稿素材の扱いに留意)
HappyHorse 1.0/1.1Alibaba 淘天集団(中) 動画生成(音声同時生成) 月額プランなし・API従量:720p 約$0.14/秒・1080p 約$0.28/秒(fal)/Alibaba Cloud 経由は 720p 約0.9元/秒・1080p 約1.6元/秒。生成失敗分は課金されない 映像と音声を1回の生成でまとめて出力し、7言語のネイティブなリップシンクに対応。動画生成ベンチ(Artificial Analysis Video Arena)では2026年4月の登場時に首位を獲得し、以降も上位を維持。テキスト→動画・画像→動画・参照動画・動画編集の4系統があり、月額契約を増やさずに必要な尺だけ従量で使える 月額プランがなくAPI経由(fal・Alibaba Cloud Model Studio など)が中心で、日本語UI・日本語の情報が乏しい。オープンウェイトは非公開で自社運用は不可。中国系(入稿素材の扱いに留意)
Higgsfield AIHiggsfield(米) 動画・画像生成(複数モデル統合) 無料枠(1日10クレジット)/Starter $15/Plus $49(年払い$39)/Ultra $129(年払い$99)/Business $89/席(年払い$62) Veo・Kling・Seedance・Hailuo・Flux・Seedream など30以上のモデルを1契約でまとめて使える。カメラワークやVFXのプリセットが豊富で、自社モデル Soul は写真調の画像生成に強い。有料プランは商用利用可 クレジット制で、モデルごとに消費量が違いコスト計算がしにくい。全モデル利用は Plus 以上。英語UIのみ。各モデルの最新版が本家より遅れて入ることがある
Magnific(旧 Freepik)Magnific/Freepik(西) ストック素材+画像・動画・音声生成 無料(1日20枚生成・10DL)/Premium $20(年払い約$14.5)/Premium+ $45(年払い約$33.75)/Pro $280(年払い約$210)/Business $69/席(年払い$55・2席〜) 2億点超のストック素材と、Nano Banana Pro・Kling・Veo・Seedream・FLUX など30以上の外部生成モデルを1契約でまとめて使える。有料プランは商用ライセンス付きで、Business 以上には基本的な法的補償(indemnification)が付くため、権利面を重視する出版物の素材づくりに向く。2026年4月28日に Freepik から改称 クレジット制でモデルごとに消費量が違い、コスト計算がしにくい。個人向けプランには法的補償が付かない(商用ライセンスのみ)。各モデルの最新版は本家より遅れて入ることがある
Stable Diffusion/FluxStability AI(英)/Black Forest Labs(独) 画像生成(オープンソース) 無料(自社PC・クラウドで運用) ローカル実行で無料・カスタマイズ自由。機密素材を外部に出さずに生成できる唯一の選択肢 環境構築と使いこなしに技術的ハードル
ElevenLabsElevenLabs(米) 音声(ナレーション) 無料〜/Starter $5/Creator $22 日本語ナレーションの品質が高い(32言語対応)。ボイスクローンも可能。PV のナレーションに クレジット制。声の権利の取り扱いに社内ルールが必要

機能の◯✕比較

各ツールが「何をできるか」を一覧で比較。機能の軸は掲載ツール全体の機能を合算したもの。○=対応 / △=限定的(一部プラン・上位プランのみ・品質限定)/ ×=非対応。2026年9月11日時点の目安で、詳細は各公式サイトでご確認ください。

ツール 無料プラン 文章作成・チャット 長文読解(大容量) 画像生成 動画生成 音声会話 Web検索 出典付き回答 Deep Research コーディング支援 PC・ブラウザ操作 Office/Workspace連携 API提供 オープンソース公開 法人プラン・管理機能
ChatGPT×
Claude×××
Gemini
Copilot×
Perplexity×××
Grok×
DeepSeek××××××
Kimi×××
Qwen××
GLM(Z.ai)×××
Vibe(旧Le Chat)××
国産LLM勢××××××
ツール 無料プラン・無料枠 画像生成 動画生成(テキストから) 画像→動画(I2V) スタイル変換(実写→アニメ等) 画像内の文字入れ 音楽生成 音声・ナレーション 権利クリア済み素材 動画編集機能 商用利用(有料プラン) 日本語UI API提供 ローカル・自社運用
利用中
ChatGPT×××××××
Gemini××
Kling AI×××××
Vidu AI×××××××
DomoAI××××××
SUNO×××××××××
Artlist××××××
Adobe Firefly×××
未契約の比較候補
Midjourney×××××××
Runway×××××
Luma Dream Machine××××××
Pika×××××××
Hailuo AI××××
Ideogram×××××××
Recraft××××××××
Seedream 5.0 Pro×××××××××
Seedance 2.0/2.5×××××
HappyHorse 1.0/1.1××××××
Higgsfield AI××××
Magnific(旧Freepik)×
Stable Diffusion/Flux×××
ElevenLabs××××××

用途別・社内での使い分け

契約済みの ChatGPT(Business)・Claude(Max)・Gemini(Workspace)を前提に、出版・デザインの実務でどれを使うかの指針。まずは契約済みの3本で完結させ、足りない場面だけ他ツールを検討します。

書籍原稿・帯コピー・紹介文などの執筆・推敲

Claude(契約済み)

日本語の自然さと長文の扱いが最も得意。原稿仕事はまずこれ。※8/2以降の新モデルは生成テキストに不可視の電子透かしが入るため、たたき台として使い自分の手で書き直す前提で

長大な原稿・資料を丸ごと読ませて要約・チェック

Claude(契約済み)

Max プランなら大容量の読解も定額内。既定は7/24公開の Opus 5、最上位の Fable 5/5.1 も利用枠50%まで使える

企画書・提案資料のたたき台づくり

ChatGPT(契約済み)

構成案・文面・スライド案まで一気に出せる万能型

カバー案・図版のイメージ出し(画像生成)

ChatGPT または Gemini(契約済み)

Claude は画像生成不可。権利面が重要な本番寄りの素材は Adobe Firefly(CC契約内)で

書籍PV・プロモーション動画の生成

Kling AI/Vidu AI(利用中)

高品質かつ低コストの動画生成。実写→アニメ調などの変換は DomoAI

動画のBGM・ナレーション音源

SUNO/Artlist(利用中)

オリジナル曲は SUNO で生成、権利が明確な既成素材は Artlist から

Gmail・スプレッドシート・Docs がらみの日常業務

Gemini(契約済み)

Workspace で全員使えて追加費用なし。メール下書きやスプシ整理に

会議の議事録・要約

Gemini(契約済み)

Google Meet と連携して録画から自動でまとめられる

社内アプリ・業務自動化の開発

Claude Code(Max 定額内)

割振りアプリなど社内ツール開発の実績あり。追加費用なし。※週次利用枠は9/13まで+50%、9/14からは標準枠+25%の恒久措置へ。いま使えている量より約17%減るため、9月中旬は枠の減り方を要観察

著者・市場・競合書の調べ物、ファクトチェック

ChatGPT / Gemini の Web検索(契約済み)

通常はこれで十分。本格的なリサーチ業務が増えたら Perplexity($20)を検討

X(旧Twitter)のトレンド・読者の反応調査

Grok(無料枠)

X のリアルタイム情報は契約済み3本では代替しにくい唯一の領域

著者情報・原稿・個人情報など機密を扱う作業

契約済み3本のみ

法人プランは入力データが学習に使われない設定。無料の中国系ツール(DeepSeek・Kimi 等)には絶対に入れない

もし従量課金化したら? 乗り換え可能性の評価

現在有料利用中の ChatGPT・Claude・Gemini が定額制をやめて従量課金になった場合を想定し、用途ごとに「他ツールへ乗り換えられるか」を評価。3本を併用しているため、1本が改定されても残り2本+下記候補で受け止められる体制がすでにあります。この想定は部分的に現実になりつつあります:2026年6月に Gemini CLI の無料枠が廃止、6月1日から GitHub Copilot がリクエスト単位の従量課金へ移行、7月20日には Claude の最上位モデル Fable 5 の提供形態が「Max 以上は定額内・Pro はクレジット制」に整理されました(通常モデルは全プラン定額のまま)。さらに7月6日には ChatGPT の法人プランで Workspace エージェント・Excel/Sheets 連携の無料期間が終わり、席料とは別のクレジット従量課金が始まりました。ただし従量化しているのは「エージェントが自律実行した分」で、チャット・文章作成・読解といった日常用途は引き続き席料の定額内です。乗り換え判断より先に、まずエージェント機能の使い方に上限・ルールを設けるほうが実務的な備えになります。

いまの用途 乗り換え可能性 主な乗り換え先候補 移行のポイント
日常チャット・文章作成・翻訳 ◎ いつでも可 Gemini(契約済み)/Copilot(Windowsなら無料)/Vibe(旧Le Chat・€14.99)/DeepSeek(無料) 操作感はほぼ同じ。プロンプトの書き方スキルはそのまま通用する
調べ物・リサーチ ◎ いつでも可 Perplexity(無料〜$20)/Gemini Deep Research 出典付き回答は Perplexity の方がむしろ得意
長文資料の読解・要約 ◎ いつでも可 Kimi(100万トークン)/Gemini(大容量コンテキスト) Kimi は無料でもファイルアップロード可。ただし2026年8月末時点でも新規登録が停止中のため、いますぐの乗り換え先には使えない。機密資料は入れない前提で
コーディング・アプリ開発
(Claude Code 相当)
○ 可能だが移行コストあり Codex CLI(ChatGPTプラン内)/Antigravity CLI(旧Gemini CLI・Google)/GLM Coding Plan($18〜・Claude Code をそのまま使える)/Vibe の Code モード/Cline・OpenCode など+安価API(Qwen・Kimi・DeepSeek) CLAUDE.md・スキル・MCP設定などの資産は作り直しが必要。コード自体は汎用なのでそのまま持ち出せる。GLM Coding Plan なら Claude Code の操作感・設定をほぼそのままに接続先だけ差し替えられるが、業務データを入れない前提が必要。※Codex は2026年6月24日以降、新規の ChatGPT Business ワークスペースでは席を追加できなくなったため、乗り換え先として当てにする前に自社の契約で使えるか確認が必要
画像・動画の生成 ◎ いつでも可 Gemini(Nano Banana Pro・Veo)/Grok/権利重視なら Adobe Firefly(CC契約内) むしろ Gemini の方が動画まで対応して割安
過去チャット・プロジェクト・メモリ △ 持ち出しにくい —(各社とも他社への引き継ぎ不可) 唯一のロックイン要素。重要な成果物は都度 Markdown・ドキュメントに書き出しておく

乗り換え時に「持ち出せるもの」と「置いていくもの」

✔ そのまま持ち出せる資産

  • プロンプトの書き方・AIとの仕事の進め方のスキル
  • 生成したコード・文書・スプレッドシート(汎用フォーマット)
  • MCP(外部ツール連携の標準規格)ベースの連携設定 — 主要各社が対応済み
  • API利用のコードは、切り替え層を挟めばモデル差し替えが容易

✘ 乗り換え先で作り直しになるもの

  • 過去のチャット履歴・プロジェクト・AIに覚えさせたメモリ
  • カスタムGPT/Claudeのスキル・CLAUDE.md などツール固有の設定資産
  • ツール固有機能に依存したワークフロー(Artifacts・Canvas 等)

いまからできるリスクヘッジ

成果物はポータブルな形式で残す重要なアウトプットはチャット内に置きっぱなしにせず、Markdown・Googleドキュメント・スプレッドシートに書き出しておく。これだけでロックインの大半は消える。
予備ツールの無料アカウントを持っておくGemini(無料枠が充実)・DeepSeek(無料で高性能)・Perplexity あたりを普段から時々触っておくと、いざという時の乗り換えが数日で済む。いま作れるうちに作っておくのが肝心で、Kimi のように人気が集中して新規登録が止まる(7/19〜・8月末時点で未再開)ケースは実際に起きている。
連携は標準規格(MCP)ベースで組む外部ツール連携を特定ベンダー独自機能ではなく MCP で組んでおけば、モデル提供元が変わっても連携部分は生き残る。
エージェント機能の使い方に社内ルールを決める2026年7月の変化で境界がはっきりした:従量課金になったのは「AIが自律的に何ステップも実行する」機能で、チャット・執筆・読解は定額のまま。ChatGPT Business は席は定額でも Workspace エージェントの実行分がクレジット課金(7/6〜)、Claude Enterprise は $20/席+API従量。誰がどれだけエージェントを回してよいか、上限と承認のルールを先に決めておけば、請求が跳ねる事故は防げる。
価格改定のニュースだけ押さえる市場は三層に分かれてきた:①日常用途の定額プランは価格競争で値下げ傾向(Google AI Plus 725円、Claude Opus 5 は7/24に Fable 5 の半額で登場し定額プランは据え置き)、②エージェント実行分は従量課金へ(ChatGPT の Workspace エージェント、GitHub Copilot のリクエスト課金)、③API単価は上げ下げ両方向で、いまは米国勢が下げ・中国勢が上げに転じている(Anthropic は8/11に Sonnet 5 の+50%値上げを撤回して $2/$10 を恒久化、OpenAI は7/30に GPT-5.6 Luna を−80%・Terra を−20%、さらに8月下旬に最上位 Sol を $5/$30 → $4/$20、Google は8/13の Gemini 3.7 Flash を前世代の半額に。一方DeepSeek は8/16に+50%〜1,100%の値上げを実施)。日常のチャット用途が従量課金になる可能性は依然低い。改定があっても慌てず、この表の候補から選び直せばよい。ただし「値段が変わらないまま使える量が減る」形の実質値上げには注意で、Claude Code の週次利用枠がその典型(+50%は9/13まで、9/14から「標準枠を恒久的に+25%」へ切り替わり、いま使える量からは約17%減)。ただし「いざとなれば最安の中国勢へ」という前提は、DeepSeek の値上げ実施と Kimi の新規登録停止で確実に弱まった(コーディング用途に限れば、月$18の GLM Coding Plan が新しい受け皿になりつつある)点は頭に入れておきたい。
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